本物!生木のクリスマスツリーでクリスマス気分を盛り上げよう!

今年もあっという間に終わりに近付いてきました。12月は日本では師走。アメリカでもクリスマスで人々の気持ちが浮足立ち、ギフトの調達に東奔西走する多忙な月です。本場アメリカのクリスマスがどんな感じなのか、興味がある方も多いのではないでしょうか?そこで、数回に分けてアメリカのクリスマスの様子をご紹介したいと思います。

感謝祭後にお目見えするモミの木市

アメリカでは感謝祭が終わると、ショッピングモールやスーパー、ホームセンターの駐車場の一角や、または空き地などにクリスマスツリーの特設売り場が登場します。そこで売られているのは、生木です。みなさんの中にも、映画やドラマで登場人物がクリスマスツリーを購入している場面を目にしたことがある方が多いと思います。あれが、アメリカでは本当に一般的に行われています。著者も初めて特設売り場を目にしたときは、軽い興奮を覚えたものです。著者が暮らすロサンゼルス郊外では、すでに切られた生木が販売されるのが主流です。しかし、車を飛ばしてすぐに森林地帯に行くことが可能な地域では、クリスマスツリーであるモミの木を栽培しているクリスマスツリー・ファーム(Christmas Tree Farm)に足を運び、その場で自分が気に入った木を切って購入することもできます。さて、クリスマスツリーの運搬はどうするかというと、大き過ぎて到底トランクには収まらないため、車の屋根にくくりつけて家まで持ち帰ります。これはアメリカではよく目にする光景です。

クリスマスツリーの種類と値段

クリスマスツリー用に栽培され、使用されているもので代表的なのは、モミの木(Fir Trees)です。一言でモミの木と言っても何種類もあり、私たちが最も慣れ親しんでいるダグラス種(Douglas Fir)やノーブル種(Noble Fir)以外にも、5種類もあるようです。さらに調べてみたところ、モミの木以外にも、松(Pine Trees)、黒唐檜(Spruce Trees)、糸杉(Cypress Trees)、そして、ヒマラヤ杉(Cedar Trees )もクリスマスツリーとして人気があることが分かりました(※1)。さて、ロサンゼルス郊外では、クリスマスツリーの生木の値段は大体25ドルぐらいからスタートします。木の大きさや、羽振りの良さ、葉の色、新鮮さなどで価格は変わります。大きいものだと300ドルぐらいもします。一般家庭ではあまりにも大きい木は居間に入らないので、25ドルから50ドルぐらいのツリーを選ぶ人が多いようです。

クリスマスツリーの飾りつけと手入れ

クリスマスツリーの生木を購入したら、忘れてはいけないのが台座です。プラスチック製の緑色の専用の容器は、ツリー・スタンド(tree stand)と呼ばれています。ツリーがクリスマス当日まで長持ちするように、まめに水を差す必要があります。生木を置くと、部屋中にモミの木のいい香りが漂い、クリスマス気分を一層盛り上げてくれます。唯一の難点は、葉が落ちることでしょうか。毎日の掃除が必須となります。ツリーの飾りは、我が家では家族でワイワイ言いながら行います。アメリカでは、以前から所持していた飾りだけでなく、毎年新しい飾りを加えてツリーを装飾することもあります。アメリカのホールマーク・ショップでは、毎年趣向を凝らした芸の細かいオーナメントを販売しており、それには年号が入っているものも。飾りを見るたびに、その年にあった出来事が思い出されるように演出されているわけですね。

クリスマスツリーのそばに置くものは?

サンタクロースの存在を信じている子供がいる家では、クリスマスツリーのそばに置く『あるお約束のもの』があります。それは、クッキーとミルクです。訪ねてきたサンタが、テーブルに置かれたクッキーとミルクを食べることになっています。サンタへの労いというか、ちょっとした心付けなのでしょうね。サンタがメタボ気味なのが納得いきますね。翌日、かじられたクッキーと減ったミルクを見た子供が、「サンタが来てくれた!」となる、なかなかにくい演出なのでした。日本ではサンタは子供の枕元にプレゼントを置くのが通常ですが、アメリカではクリスマスツリーの木の下に置くのが習慣になっています。ツリーの下には、家族や親戚、友人などからのプレゼントを置いておきます。クリスマスの朝に家族でプレゼントを開けるのが恒例です。

生木かフェイクか?

クリスマスツリーのために木を伐採するなんて、環境破壊では?エコに反しているのでは?という理由で、生木ではなくフェイクのものを購入する人もいます。実のところ、アメリカでは生木派とフェイク派は半々です。知人の子供が小学生だった20年ほど前は、生木に対する風当たりがきつかったそう。なんでも、学校からクリスマスツリーに関するレポートの提出を求められ、生木を購入したと書いた生徒はエコの観点から減点されたのだとか。しかし、最近では『生木=環境破壊』とも一概に言えない様子。クリスマスツリーは年が明けるまで飾る家庭が多く、その後廃棄されます。処分の仕方は住んでる地域や自治体によって異なりますが、リサイクルされることが年々当然のようになってきています。破棄されたツリーは腐葉土やチップに生まれ変わって、公園などで再利用されています。近年では環境ホルモンの問題があり、フェイクのものは廃棄すると再利用不可でゴミになり、燃やすとそれこそ環境破壊につながります。どちらが真のエコなのかは、意見が分かれるところですね。

日本でも、数年前からIKEAで生のもみの木を販売開始しているようですね。あなたのお家にも、いい香りが漂う、本物の生木のクリスマスツリーで、今年のクリスマスを盛り上げてみては?

関連記事:アメリカの祝日サンクスギビング・デー(感謝祭)ってどんな祝日?

参考文献:(※1)National Christmas Tree Association: Tree VarietiesURL: http://www.realchristmastrees.org/dnn/Education/Tree-Varieties

Written by: Olivia

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