【控えめな日本人あるある】海外の空港でのトラブルネタ集 [前編]

本来は楽しいはずの海外旅行。ところが、トラブルに見舞われてしまうことも、実は珍しくありません。友人と話すうちに、あることに気付きました。どうも観光中よりも空港でトラブルに巻き込まれることが多いようなのです。このブログを読んでいる方の中にも、海外に興味がある、海外旅行が好きな方が大勢いるかと思います。備えあれば憂いなし。空港での数々のトラブルネタをご紹介します。

フライトキャンセルに乗り遅れ編
  • LCCを利用して、成田からバリへ旅行したN。途中、クアラルンプールで乗り継ぎがあり、かなり時間があった。そこで、トランジットゲートを使わず、クアラルンプール空港で一度出国し、再入国してバリまで行くことに。入国審査後、搭乗ゲート前でバリ行きの飛行機を待ちながら、不覚にも爆睡してしまった。目を覚ますと出発5分前。
  • ゲートには、『Closed』の表示が。「まだゲートが開いてないんだな。まあ、LCCだし出発が遅れているんだ。」と、考えながらぼんやり見ていたら、表示がいきなり『Departed』に変更した!「表示が間違ってるのでは?」と、パニックになって地上職員に詰め寄った。すると、職員は冷たく一言言い放った。「You missed the flight.」状況が把握できずに、同じやりとりを数回繰り返した後、自分が寝過ごして飛行機に乗り遅れたことをやっと理解した。LCCの航空券は乗り遅れても保証がないため、買い直す羽目に。出国管理局には「君は入国管理局で入国を取り消す必要がある」と言われ、入国管理局へ出向くと今度は、「いや、君は出国審査を受けて出国する必要がある」と言われる始末。
  • 入国管理局と出国管理局をたらい回しにされ、トム・ハンクス主演映画『ターミナル』が脳裏に浮かんだ。3回も行ったり来たりを繰り返し、押し問答でまったくらちが明かず。「次のフライトの航空券を取る必要がある!I have to get out!!」と、必死の形相で出国管理局の職員に訴えた結果、どうにか出国成功。それ以来、乗り継ぎにどれだけ時間があっても、寝るのは止めた。
  • ロンドン・ヒースロー空港にて。某英国航空会社のチェックインカウンター前は、乗客で溢れ返り、どこもかしこも長蛇の列。フライト出発時間に余裕を持って空港へ到着していたがの、自動チェックイン機の列はまったく前に進まない(ほかの長蛇の列は、荷物を預けるための列だと判明)。焦ったMは地上職員に話し掛けるも、そのまま列に並べと言うばかり。やっと自分の順番が回ってきたころには、出発1時間前を切っていた。アメリカの永住権保持者は自動チェックイン機を使用できず、キオスクへ行くように指示された。急いでキオスクへ行くと、今度は別のカウンターへ行くように言われた。カウンターで職員に伝えられたのは、ショックな一言だった。
  • 「出発45分前までにセキュリティーチェックを受けていませんので、フライトに乗ることはでできません」こうして、クレームカウンターへ回されたM。フライトに間に合わなかったのは地上職員のミスだと怒り心頭でクレームを入れるも、謝罪の言葉は一切なし。結局、当日のロサンゼルス行き直行便を諦め、東海岸へ飛ぶフライトに搭乗する羽目に。Mのもともとのフライトは2社の共同運航便で、航空券は米系航空会社が発行したものだった。「米系航空会社が手配をするべきでは?」と英国系航空会社職員に言われたが、静かに怒りを露わにして伝えた。「お宅の職員の不手際でフライトに乗り遅れたのだから、責任をもって処理しろ!」相手はそれ以上何も言わず、その通りにしてくれた。
  • 日本の友人とコペンハーゲンで落ち合う予定だったアメリカ在住のH。ロサンゼルス空港からの国内線フライトが、エンジントラブルでキャンセルに。翌日のフライトへ変更を余儀なくされたが、問題はフライトのキャンセルだけではなかった。日本の友人が英語が話せず、旅行中はHを全面的に頼りにしていたのだ。友人のフライトは、時差の関係でまだ出発していなかったので、急いで友人に国際電話(当時は、スマホがまだ普及していなかった)。初日に宿泊予定だったオーデンセのホテルまでの電車での行き方を説明。なんとか友人はひとりでホテルまでたどり着いた。フライトのキャンセルに加え、友人のことで気を揉んだため、翌日コペンハーゲンに到着するころには心身ともに疲労困憊だった。
  • Mがドイツからパリ経由で日本へ帰国したときのこと。パリでの乗り継ぎ時間が2時間以上あったので十分だと思っていたが、予想に反してフライトが90分遅れで出発した。パリ到着後、地上職員とともに全速力で走ってゲートへ向かうも、時すでに遅し。飛行機はまだ離陸していなかったが、扉が閉められていた。「No!!!!」と叫ぶ他の日本人の乗客たち。当然ながら叫んだところで飛行機に乗せてくれるわけもなかった。「乗り遅れは私のミスではないので、保証してくれるんですよね?」と尋ねたところ、翌日の航空券、ホテルチケット、ミールチケットを与えられた。何かあったときに、身を助けるのは外国語だと再確認した。
侮れないセキュリティーチェック
  • 仲の良い友人5人で訪ねた香港の帰りの空港で。セキュリテーチェックのX線で、友人のひとりの小型スーツケースが引っ掛かった。なんでも、拳銃のようなものが映っているとのことで、大騒ぎに。スーツケースを開けてみると、それは拳銃の形をしたライターだと判明した。なんで、そんな紛らわしいものを買ったのか…。
  • アメリカのデトロイト空港で、911以前の話。肉を柔らかくするのに用いるミートハンマーを、家族・親戚・友人からお土産に頼まれたA。合計10個購入し、手荷物用スーツケースに入れた。セキュリテーチェックで見事引っ掛かり、別室に呼ばれた。かなり怪しいと思われたのだろう。何の目的でミートハンマーを10個も持っているのかを4時間に渡って尋問された。先にチェックインを済ませていた友人は、なかなか解放されないAを心配し、オロオロしていた。生憎フライトには間に合ったが、ミートハンマーをチェックインカウンターで航空会社の職員に預けなかったことを激しく後悔した。
  • オーストラリアでワーキングホリデー中の友人に会いに行ったE。シドニー空港入国時にスーツケースをX線にかけたところ、係員に止められた。言われるがままスーツケースを開けると、友人へのお土産だった栗ようかんを取り上げられた。「これは何?」と詰問されて、とっさに「Japanese snack」と回答。さらに畳みかけるように、中に入っている丸く黄色いものの正体を問われた。「マロン」と答えると、税関職員は怪訝な表情に。押し問答の結果、加工物で怪しい物ではないと判断したのか、没収されることなく返してもらった。後に、マロンは英語ではなく、『chestnut』だったことを知った。農業国で固有の自然保護のために、検疫が厳しいオーストラリア。どうやら、栗ようかんの栗が何かの種ではないかと疑われたようだった。

まとめ

フライトの遅延での乗り遅れや機材故障などでのフライトキャンセルの場合、航空会社が追加料金なしでフライトを変更してくれたり、ホテルの手配をしてくれるのが通常の流れです。その旨、地上職員から説明・案内があります。しかし、外国語がよく理解できないと、なぜ周りの乗客がカウンター前に列を作って並び始めたのか理解できずに戸惑うことも。状況把握できなければ、周りの人間や航空会社の職員に確認し、速やかに行動を。出遅れると、大勢の乗客の対処で長時間待つ羽目になります。

一般的に日本人は控えめです。しかし、主張するべきところは、しっかりと!頭から煙が出るほど激怒して絶叫する必要はありませんが、決して舐められてはいけません。ちなみに、ヒースロー空港のチェックインカウンターには、『脅しは通用しません。すぐにセキュリティーを呼びます』の警告文が。フライトを逃して頭に血が上った乗客が航空会社の職員に怒鳴る姿が目に浮かびます。「落ち着いて…」と言われてなだめられても、冷静沈着でいられないのが普通ですよね。

また、注意したいのは、空港によってセキュリティーチェックのデッドラインが異なること。ヒースロー空港でフライトを逃した友人は、『45分前ルール』を知らなかったそうです(知っていたとしても、間に合ったかは怪しいところですが…)。海外では、ときに自分の予想や日本の常識の斜め上を行くことが起きる可能性があることを留意しておきましょう!

【控えめな日本人あるある】海外の空港でのトラブルネタ集 [後編]につづく

written by: Olivia
photo by:http://news.searchina.net/

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